ボイラーデー
ボイラーの安全を祈願して、昭和24年から毎年11月8日をボイラーデーとして主唱し、ボイラーの安全確保についての祈願祭の実施など全国的運動を展開しています。
1.由来
我が国では、昔から"ふいご"を用いる刀鍛冶などの間で、毎年11月8日になると鍛冶場を清掃し、火の神に感謝する習わしがあった。火への感謝はやがてボイラーをいたわる気持ちにつながる。これこそが、ボイラー安全操業の原点であるということで、昭和11年ときの汽缶協会が11月8日を汽缶祭と定め、過去1年間の実績を反省するとともに新しい出発点とすることにした。
当時は、ボイラーの前に祭壇を設け、神官を招いて祝詞をあげてもらう工場も珍しくはなかった。食堂を持っている工場の中にはお昼に赤飯を出し、従業員あげてボイラーに感謝したところもあった。
このようにして、汽缶祭は次第に年間の主要行事として産業界に定着していった。汽缶がボイラーと呼ばれるようになってから汽缶祭はボイラーデーと名称を変えた(昭和24年)が、それと同時にお祭り的な行事から、この日を中心にボイラー関係設備や操作方法の改善をはかろうという実質的な運動に移行していった。
このボイラーデーにちなんで、全日本ボイラー大会が例年11月頃に開催される。
2.趣旨
11月8日のボイラーデーを一つの節目として、ボイラーの安全対策は年ごとに向上し、ボイラー災害の減少をみているが、自動制御装置の故障等による低水位事故、爆発・破裂事故、近年のCO₂などの排出の増大による地球温暖化問題、NOxなどによる大気汚染問題、省エネルギー問題等、ボイラーデーを機会にボイラーをめぐるこうした状況について認識を深めると共に、ボイラー関係設備の管理の改善、さらに作業手順の整備などによりボイラー管理について従来以上の成果をあげ、我が国産業の発展と地球環境保全に資することとする。